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PAPSメルマガ vol.72 NPO法人ぱっぷすの定例総会が開催され、3期目の新体制が決まりました


 2019年6月23日18:00~20:30まで、理事の北原みのりさんの事務所オリーブの会議室を借りて定例総会を開催いたしました。理事・社員(委任状を含む)および職員、ボランティア支援員の傍聴者を含めて19人が出席しました。以下概要についてお伝えします。

1 新役員(任期 2019.7~2021.6)

理事長:金尻カズナ(前任 横田千代子)

副理事長:中里見博

副理事長:北原みのり(前任 金尻カズナ)

理事長、副理事長は以下に記載する理事の中から定款に則り互選しました。30歳代の金尻理事長を40代、50代の副理事長二人が補佐し支える陣容にして今後2年間の任期の職務を遂行できるように体制を整えました。

理事8名(敬称略・あいうえお順)

岡恵(新)、金尻カズナ、北原みのり、中里見博、千野美香(新)、常岡裕道、堀洋子、横田千代子

2 2018年度の事業展開の様子

・2018年度の新規相談は125件、2013年から継続して相談対応している方々は141件で合わせると266件の方々の相談にのってきました。特筆すべき相談例は、児童ポルノの事案で外国の法律事務所と提携し発信者を特定し、刑事裁判まで持ち込んだケースです。この件に関しては、個人のプライバシーを徹底的に守りつつ、どのようなプロセスと論理構成で成功したのかを公表できるような形に整理していきたいと考えています。

・相談の中には、一番大きなニーズである動画の削除に見通しが持てるようになると転職して新たな人生を歩みたいとの要望を出す方も現れるようになってきました。性産業ではない仕事への転職を希望する方への転職、就職支援が新たな課題となってきています。

・社会啓発活動としては、出前講座と活動報告会を積極的に行ってきました。出前講座では、昨年初めて特別支援学校の生徒さんに話をしました。

3 決算報告について

・寄付金等を含む収入 470万円

・人件費等を含む事業費支出 985万円

単年度だけで見ると515万円の赤字ですが、前年度繰越金が1,073万円ありましたので、辛うじて赤字にはならず、2019年に約500万円を繰り越すことができました。 ぱっぷすの主たる活動の相談支援事業費はとりもなおさず人件費です。しかしながら、各種の助成金で人件費の助成はなかなか見つからず非常に苦労しているところです。 2019年度は各種の助成金を頂きましたが、ストレートに人件費に使える助成金はほぼなく、2019年度も人件費は基本的に多くの皆様方の寄付に頼ることになります。ぱっぷすの活動を維持発展させていくためには、多くのサポーターを獲得していくことが2019年度の中心的な課題となります。

4 2019年度活動計画の修正案について

2018年に各種助成団体へ助成金を申請しておりました。新年になってから次々と嬉しい決定通知が届き、総額約1,600万円の助成金を頂きました。これらの助成金により以下のような活動を予定しています。

・削除請求のシステム化:寄せられる相談の中で最も多いのが拡散している動画や画像の削除です。この作業は非常に厄介で困難なのですが、ITに関する技術を駆使したシステムの開発とその実施体制の整備をしたいと考えています。

・グループカウンセリング、グループワークの基盤整備とその実施:相談を寄せて自分の要望に何とかめどがついた頃、次の課題はこれからどう生きるかという人生の課題が見えてきました。この問題に直面した人たちはどうしているのだろうか、話をしたいという要望が出てくるようになりました。一種のピアカウンセリングやグループワークを必要としている人たちが出てきています。そこで、そのような希望を持つ人達へのグループワーク、グループカウンセリング、個別カウンセリングを行うための基盤整備をするために、日本国以外の状況について視察調査を行い職員の資質を高めながら準備をしていきます。

・中学生向けの啓発パンフの発行:中学生向けにパンフの出版を予定しています。

5 その他

・「ぱっぷす10周年記念:ぱっぷすは任意団体を結成してからちょうど10年になります。シンポジウムを企画します。

・「ぱっぷす10年の歩みと国際連携」:来年2月をめどに岩波書店からぱっぷす編集の本を出版したいと企画が進行しています。


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