ぱっぷすの活動報告(2024年12月)
- Admin
- 1月1日
- 読了時間: 6分
更新日:3月17日

2024年12月ぱっぷすはどんな活動をしたのかお伝えいたします。
相談支援チーム
デジタル性暴力被害者(セクストーションを含む)、AV出演被害、主に買春客やホストクラブのホストによる性暴力により予期しない妊娠に直面された方など、さまざまな相談内容に対応しました。昨年来、小学生や男性からの相談も急増しており、内容も多様化しました。メール、電話、SNS、面談など、さまざまなやりかたでつながりを相談者さんと持ちました。ぱっぷす運営のひつじカフェや宿泊施設ひつじハウスでも、あとで述べますように多様な交わりを持ち支援を展開することができました。これかの多種多様な増加した相談に迅速に対応するため、面談や相談内容の記録の改善もこれまで以上に工夫をしました。また、ぱっぷすのお問い合わせフォームが、スパム攻撃被害が発生。そのため相談窓口は一時停滞することになりました。相談者へは負担をかけることになりましたが、お問い合わせフォームに認証システムを導入、ホームページも一部リニューアルし、よりわかりやすく、相談を寄せやすい改善をしました。
スタッフとの話し合いの中では、予防啓発活動として、教育的アプローチを取り入れることで、再発防止にも取り組む必要性についても議題になりました。
アウトリーチチーム
12月は合計9回、321人に声かけをしました。夜間の夜回りで出会った若年女性と引き続き関わり、つながり続けています。
今月は一段と寒くなり、アウトリーチ活動を通じて出会った女子に対しては、ひつじハウスへの宿泊支援を案内し、繋げることも増え、その後の行われた面談を通じて、生活の立て直しなどの支援を開始しました。
アウトリーチでつながり、その後相談者なり、宿泊ハウス支援を行う事例も増えてきています。
活動範囲が広がる一方で、相談スタッフの人的負担増、遅い時間まで取り組む労働時間増、それに対応する体力負担増が課題になりました。
ひつじカフェチーム
2024年12月は、合計20日間をオープン、合計215人が利用されました。
ひつじカフェは繁華街でさ迷う若年女性の主な居場所として機能しており、心理的・社会的なサポートを行っています。季節ごとのイベントを開催し、利用者同士が安心して交流できる場を作っています。「自分を出せる場」としての役割が大きく、利用者の多様なニーズに対応する必要があります。12月23日にはクリスマス会を開催しました。手作りの料理(チョコレートフォンデュやチキンライスなど)で、温かい雰囲気を提供し、ご寄付のリップクリームやお菓子が、参加者へプレゼントとし、とても喜んでもらえました。普段カフェを利用したことがなかった人も参加してとらえて、新しいコミュニティ形成の場となりました。
現在、薬物依存の問題と取り組む団体とも連携をとり、OD(過剰摂取)を繰り返す相談者への対応研修を対面とオンラインで実施予定です。
12月以降、ひつじカフェ内でも風邪が流行しており、スタッフの健康についてどのように守っていくのかなどの課題についても話し合いました。

ひつじハウスチーム
これまで以上の活動にプラスして、12月は編み物や料理などを通じてリラックスできる場を提供しました。
また、居場所での食事当番や履歴書作成の手伝いなど、実生活に役立つ支援も行いました。面談や履歴書作成をする際に利用できるパソコン環境が不足しています。ひつじハウスでの運営資金確保について、活動を継続するための寄付や資金調達がより一層必要となっています。活動内容をより充実させるために、2025年は少しでも多くの設備投資を進めていきます。
ひつじハウスでも楽しいクリスマス会を開催しました。
削除請求
デジタル性暴力(リベンジポルノや盗撮映像)やAV出演被害に関連する人権侵害のコンテンツの削除要請を行っています。12月も被害者本人の依頼に基づき多数のプラットフォームから被害者の性的画像を削除しました。課題としては、削除要請には本人確認が必要な場合が多く、その手続きが負担になります。また、大量に拡散されたコンテンツを削除するには非常に手間がかかるため、対応スピードの向上が求められています。
12月には、米国クラウドフレア社の社会貢献チームともオンラインで初ミーティングを開催し、セキュリティ対策の協力や今後の削除要請について協力を求めました。
今後は、他団体や専門家と連携を強化していき、また、削除依頼者への心理的なサポートも充実させていきたいと考えています。
国際活動・国内連携・政策提言
理事長金尻カズナは12月1日から️日までの間、OSFからの招聘により、タイのバンコクで開催されたAWID(開発における女性の権利協会)の国際会議に参加しました。

AWIDとは、ジェンダー平等や持続可能な開発、女性の人権向上に取り組む国際的なNGOです。
海外のエネルギッシュな活動をする仲間と出会うことでち力をもらうこともできました。現在、ぱっぷすが行っている削除請求のためのAI開発もフェムテック(女性(Female)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語ですが、女性の安心安全を守る技術も含まれる)だと認識することができました。そして、技術革新が相談支援活動にどのように貢献できるか学ぶことができました。
ホストクラブ商法についても進展がありました。ホストクラブ商法により、高額な飲食代返済のために風俗店で働かされ、売春を強要される被害について、12月12日に石破総理は「悪質ホストクラブの対策は、世界一安全な国・日本の実現を目指す石破政権にとって重要課題のひとつであり、社会経験の乏しさや恋愛感情につけ込むことがあってはならず、被害者や家族の思いを重く受け止めたい」と国会で?発言していただき、風俗営業法改正を急ぐ考えを表明してくれました。
これは大きな一歩です。
しかし残念ながら「営業の自由」の観点から、法律改正に消極的な議員もいると聞いています。
せっかくの第一歩が無力化されることを懸念しています。
ぱっぷすでは、これまで以上に法律の必要性を広く訴えていきたいと考えています。
ぱっぷすサポーターの皆さまには、「クリスマスレター」をお届けしました。
12月はじめからスタッフ一同、業務の合間をぬって手分けしながら、原稿の執筆、デザインや構成、印刷、発送までのすべてを行いました。
このレターには、ぱっぷすがこの1年間、性的搾取と向き合いながら取り組んできた活動の軌跡が凝縮されています。
もしお届けできていない方には送付いたします。ぜひお声がけください。
クリスマス期間のご寄付につきまして
12月のクリスマスレターレター後、たくさんいただきましたご寄付につきまして、報告いたします。

合計149人から計1,018,544円のご支援をいただきました。
みなさまの温かいご支援で、性的搾取にあわれたた方の支援活動を継続して行うことができます。Amazonギフトリストからの物品支援につきましても改めましてありがとうございます。
ひつじカフェ・ひつじハウスの利用者さんのためにさっそく活用させていただきます。
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